インフレ・デフレって具体的に何だろう?

資産形成

経済におけるインフレ・デフレ

  商品が大量に売れるため物価が上がり、実質的なお金の値打ちが下がってしまう事をインフレーション(インフレ)といいます。 反対に、物価に従って賃金も上昇しますが、賃金の上昇が遅れるため、生活が苦しくなり、経済活動が停滞すると、消費が低迷し、物価が下がります。 この現象がデフレーション(デフレ)です。

  私たちは日常生活で様々な商品を買ったり、サービスを利用したりしています。これら全体の価格水準を【物価】というのはご存知かと思いますが、その変動は私たちの生活に少なくない影響を及ぼしています。そして、前述の通り、物価が上がり続けるインフレ、逆に下がり続けるデフレがありますが、商品やサービスの値段は基本的にそれを買う動きである需要と、売る動きである供給のバランスで決まります。一般に需要が供給を上回れば物価は上がり(インフレ)、供給より需要が小さくなれば物価は下がる(デフレ)形になっているのです。

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インフレの影響

  基本的にインフレが起きると主に3つのことが起こります。

  • モノが高くてもよく売れる
  • 給与が上がる(または上がりやすくなる)
  • 貯金していたお金の価値が下がる

  インフレが起きると、モノやサービスの値段が上がりますが、消費者は「少しでも安く買いたい」と思うので、買うのを先延ばししません。その結果、モノがよく売れるようになり、多少値段が高くても買ってもらえることが多くなります。

  そして、インフレでモノがよく売れたり、サービスをたくさん利用してもらえるようになると、企業の売り上げがアップします。企業の業績が良くなれば、ボーナスや給与を上げて社員に還元してくれるでしょう。(残念ながら必ずといったことではありません)

  そして、インフレが起きると、物価の上昇や市場に出回るお金が多くなりますので、相対的にお金の価値が下がり、貯金していたお金の価値が実質的に下がります。例えば、200万円の車を買うために貯金を始め、5年間かけて200万円貯めたとしましょう。その5年後に急激なインフレが起こって車の値段が250万円になってしまうと、せっかく頑張って貯金したのにお金が足りません。これがインフレによって発生するお金の価値が下がる現象なのです。

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デフレの影響

  逆にデフレが起きると、主に以下の3つのようなことが起こります。

  • 値下げしてもモノが売れにくい
  • 給与が下がる
  • 借金額が実質的に上がる

  デフレが起きると、インフレとは逆の動きになりますので、モノの値段が下がります。ですが、消費者はなかなか買ってくれません。これは世の中に出回るお金が少なく、消費者に経済的な余裕がないためです。消費者が常に買い控えをするようになると、売り手はさらに値段を下げ、利益が出るかギリギリの値段での販売を余儀なくされます。

  さらに、デフレでモノが売れにくくなると、企業の売り上げが下がり、それによりボーナスカット・給与削減につながります。デフレが進行することで企業の業績が長期的に悪くなると、人員削減(リストラ)まで及ぶことがあります(日本ではあまり見られませんが、海外では一般的)。

  そして、デフレが起きるとお金の価値が相対的に上がるため、たくさん稼ぐのが難しくなります。例えば、時給2,000円で5時間働くのと時給1,000円で5時間働くのでは、ご認識の通り給与の差は2倍です。インフレ時は給与が上がり、デフレ時には給与が下がるので、同じ仕事でも経済状態によって時給の差が出ることがあります。

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最後に

  このように、インフレ・デフレの影響は私たちの生活に多大な影響を及ぼしており、その歴史的背景や知識、そしてこれからを無視することはできません。日本はバブル崩壊後長くデフレ傾向にあり、なんとかデフレを脱却してインフレ傾向に持っていこうとさまざまな金融政策が行われています。インフレ・デフレという基本的な知識を身につけることで、日本や世界の経済状況がわかり、経済ニュースの理解度ももっと深めていきましょう!

  ※投資にはリスクがあります。必ず投資者自身の判断と責任において行ってください。

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