今さら聞けない円安・円高!

資産形成

円安・円高とは

  円高とは、円が他の通貨に対して相対的に価値が高くなる(交換できる他通貨の単位数が相対的に多い状態である)ことを言います。逆に、円安とは、円の他通貨に対する相対的価値(単位で交換できる他通貨の単位数)が低い状態のこととなります。例えば、円相場が1ドル=100円から1ドル=90円になれば、円の価値が上昇したことになるので「円高」と呼ばれ、1ドル=110円となれば、「円安」と呼ばれることとなります。

  歴史的に見て、戦後日本は長い間1ドル=360円の固定為替相場制でありましたが、1973年以降は変動為替相場制となりました。過去最大の円高としましては、【2011年10月31日:1ドル=75円32銭】というものがあります。円高・円安は、政治的や経済的な要因(具体的には、主に【金利】【物価】【国際収支・経常収支】)によって、外国為替市場における円への需給が変化することで生じます。円高では輸入品が安くなり、物価を下げる効果があるが、円高が続けば輸出産業は苦しくなる現状があります。

受講生の約9割がプラスの運用実績

円安・円高がもたらす影響

  物価が上昇する(インフレーション)と、【同じ価格で購入できる商品・サービスの量が減る=通貨の価値が下落する】ため、インフレが起きている国の為替レートは安くなりやすいという影響があります。逆に、物価が下落する(デフレーション)と、【同じ価格で購入できる商品・サービスの量が増える=通貨の価値が上昇する】ため、デフレが起きている国の為替レートは高くなる傾向があります。

  円高のメリットは、円の購買力を国際的に引き上げるとともに、輸入品を通じて国内物価を引き下げる効果が期待できます。また、外国製品が安く買え、海外の投資資金が流入し、国債などの債券や、株式の価格を押し上げます。円高のデメリットは、日本からの輸出製品が値上がりし、日本製品の国際競争力が低下します。加えて、外貨建ての資産が目減りします。円安のメリット・デメリットは、そのまま円高のメリット・デメリットの逆となります。

円安時・円高時は何をすればいい?

  円高・円安の影響を比較的少なくするためには、まず投資先のポートフォリを見直し、リスクを軽減させることが最優先事項となります。そして、他には外貨預金が有効です。外国の通貨を預金しておく金融商品である外貨預金は、円安のときは外国通貨の価値が相対的に上がるため、差益を得られるチャンスがあります。日本円の普通預金と同様、預けた金額に応じて預金利息も得られます。株式投資や不動産投資ほど専門的な知識は必要なく、初心者でも運用しやすいのが特徴です。もちろん、他の金融商品同様デメリットやリスクもあり、為替相場によっては元本割れすること、外国通貨の種類によっては為替変動が大きいことを念頭に置いておく必要があります。

最後に

  このように、歴史を見ても政治的・経済的背景により、為替相場は大きく変動してきました。初心者はもちろん、経験者でもはっきりとした予測は難しいので、影響を少しでも軽減させるため、複数の資産・投資先を保有することが大切です。「資産運用は難しそう」「投資は怖い」という資産運用の初心者は、ポートフォリオを見直し、リスクを軽減させることを考えましょう!

  ※投資にはリスクがあります。必ず投資者自身の判断と責任において行ってください。

大人の金融勉強会

タイトルとURLをコピーしました